この頃バンド名はまだAmericanDeathray、現在はVivaL'AmericanDeathrayMusicとして活動中。後期68ComebackのメンバーNick rayがメンフィスで始めたバンドの1stアルバムこの時期は5〜6人編成で音楽的にはメンフィスアンダーグラウンドガレージとヴェルベッツ、またはモダーンラヴァーズ、Tav FalcoがN.Yに進んで行った80年代初期の混沌さを音にするとこうなるのかもしれない、とか何とか色々思わせてくれる一枚Jeffrey evansによる独特な録音がそういったイマジネーションに大きく貢献しているという事は言うまでもなく。Brendan Lee（ex-Compulsive Gamblers)のオルガンが素晴らしいということを推したいのと、Sussie HendrixのサックスがどことなくJames Chance的世界を醸し出していることも推し。もちろんそれもNick Rayあっての世界観。
（H.K/heart ofchrome records)

Deathrayの2nd、前作のヴェルベッツ、モダーンラヴァーズなアプローチも残しつつ、70'sルー・リードと歯切れの良いコントーションズ、的な表現を付け足したくなる、と言うような事をさらっと書いてもただのそれっぽいバンドでかたづいてしまうので、もう少し補足すると、その“それっぽいバンド”をこの時点で最高の形で表現出来ていたのはDeathray以外いなかったです。アメリカアンダーグラウンドガレージが俗に言う「ぶっ壊れ系」の括りから次なるポストアンダーグラウンドガレージ、またはパンク以外の方向性のポストアンダーグラウンドガレージを模索し始めた頃（今もしてるけど）、AmericanDeathrayの音楽性は他のどのバンドよりも説得力があったし、かっこよかった。って、過去形で話す感じではないんだけど。4〜5年前のハナシ。
(H.K/heart of chrome records)