ビーガイルド→ネセサリーイビルズとバンドを重ねたスティーブ・パロウのワンマンバンド、それが「ホーンテッド・ジョージ」だ。これは1st「Panther
Howl」に続く2作目。2作ともに、ネセサリーイビルズ時代のバンドメンバーであるジェイムス・アーサーのレーベル「Hook or Crook Records
」からリリース。
「真夜中の砂漠をドライブする時のサウンド」が、ジョージのコンセプト(しかし、インタビューで彼は森を愛してるとコメント)。ネセサリー時代に宇宙とのコンタクトを試みた彼は、今度は悪魔とのコンタクトを企む。最初に聴いた時は、バンドだと思ったが、ワンマンなんですね。一人でこのウィアードな悪魔サウンドをやってんのかぁと思うとイっちゃってますよ、ホント。このワンマンについて彼は「ジョン・リー・フッカーのタップに影響を受けた」といってますが、ダーティなところはまさにジョンリー意識なのか。取り入れ方がスゴイ。ジョン・スクーリーや、キング・ルイなどと一味違うワンマンバンドを楽しもうじゃあないか。
一曲目「ソング・フォー・ワールド・ピース」のイントロから雰囲気出まくりで、50’s、ノイズ、後はB級ホラーですか。このノイズもこの人にかかればホラー仕上げ。ありそうで無かったサウンド。骨組みは至ってシンプルなトコがミソだ。10曲目「トーチュアー」は個人的にフェイバリット。「トーチュアー」って言ってるだけなんですが、虜に。11曲目「ブロークン・ハーテッド・ジプシー」はホラー・カントリーソング。ウェスタン・ミーツ・ジョージだ。うまいカバーソング。ネセサリー後は、色んなカントリー&ウェスタンを聴いていたそうだ。ラスト「モーディ・リバー」もその流れをくむカバーソング。ジョージの唸り声がもっとも幻想的に響くのが、12曲目「モーニング・ビハインド・ザ・ドアー」〜13曲目「ピット・オブ・デス」もチェックだ。やっぱ、ノイズのエコーが効いてるなぁ。クレジットにもギター・ボーカル・アンド・エコーとあるくらいだ。この個性をティーンなバンドは見習ってガンガンいって欲しい。(WT)